冷凍・冷蔵倉庫の温度帯|C級・F級・SF級の10区分
著者・監修: 依田尚人(YDAIコンサルティング株式会社 代表)
冷凍・冷蔵倉庫の温度帯|C級・F級・SF級の10区分
冷蔵室の現行の温度帯区分は、C級・F級・SF級を含む10区分で、2024年4月1日から適用されています。貨物を委託するときは、区分の名称だけで必要な保管温度を決めず、貨物に必要な温度と委託先の冷蔵室の条件を別に照らします。
倉庫業法施行規則の現行版は2025年6月1日施行のものを、倉庫業法第三条の登録の基準等に関する告示と国土交通省の公表資料は2026年9月5日に確認しています。温度帯の区分は施設設備上の基準であり、個々の食品や製品に必要な温度を示すものではありません。
冷凍・冷蔵倉庫の温度帯とは【現行10区分の早見表】
倉庫業法第三条の登録の基準等に関する告示は、冷蔵室の級ごとの保管温度をC3級からSF4級までの10区分で定めています。倉庫業法施行規則第3条の11では、冷蔵倉庫の冷蔵室を常時10℃以下に保つことも施設設備基準として定めています。

| 区分 | 告示上の保管温度 |
|---|---|
| C3級 | マイナス2℃を超え10℃以下 |
| C2級 | マイナス10℃を超えマイナス2℃以下 |
| C1級 | マイナス18℃を超えマイナス10℃以下 |
| F1級 | マイナス24℃を超えマイナス18℃以下 |
| F2級 | マイナス30℃を超えマイナス24℃以下 |
| F3級 | マイナス35℃を超えマイナス30℃以下 |
| SF1級 | マイナス40℃を超えマイナス35℃以下 |
| SF2級 | マイナス45℃を超えマイナス40℃以下 |
| SF3級 | マイナス50℃を超えマイナス45℃以下 |
| SF4級 | マイナス50℃以下 |
C3級・C2級・C1級の保管温度
C3級はマイナス2℃を超え10℃以下、C2級はマイナス10℃を超えマイナス2℃以下、C1級はマイナス18℃を超えマイナス10℃以下です。温度の上限と下限の表記を取り違えず、貨物の仕様にある温度条件と照らします。
C級という呼び方だけでは、どの温度範囲を示すかは分かりません。委託先に確認するときは、C3、C2、C1のどれを対象にするか、保管中の温度と入出庫時の取扱いを分けて確認します。

F1級〜F3級とSF1級〜SF4級の保管温度
F1級はマイナス24℃を超えマイナス18℃以下、F2級はマイナス30℃を超えマイナス24℃以下、F3級はマイナス35℃を超えマイナス30℃以下です。SF1級からSF4級は、マイナス35℃以下の領域を4段階に分けた区分です。
SF1級はマイナス40℃を超えマイナス35℃以下、SF2級はマイナス45℃を超えマイナス40℃以下、SF3級はマイナス50℃を超えマイナス45℃以下、SF4級はマイナス50℃以下です。必要な保管温度を区分名へ置き換える前に、貨物側の条件を確認します。
温度帯の照合表には、貨物側が求める温度と、冷蔵室の級、確認した日を並べます。保管する期間や入出庫の時間帯が異なる貨物は、同じ温度区分だけを根拠に同じ条件として扱いません。

現行区分になった時期と経過措置
現行の10区分は、2024年4月1日から適用されています。旧区分の名称だけが残った資料を現行基準として扱わず、確認する資料の時点と対象となる倉庫の登録時期を分けます。
2024年4月1日施行の細分化
国土交通省は、冷凍食品の保管量の増加や電力料金の高騰などの環境変化を踏まえ、冷蔵倉庫の温度帯区分を細分化しました。2024年4月1日以後に適用される区分は、C3級、C2級、C1級、F1級からF3級、SF1級からSF4級です。
過去の区分を参考にする場合も、現在確認したい冷蔵室がどの区分で扱われるかを分けます。古い説明の級名だけで判断せず、告示に示された温度範囲と、委託先が示す冷蔵室の条件を照らします。
既登録・申請済み未登録の従前取扱い
2024年4月1日の施行日前に登録を受けている事業者と、申請後に登録未了のまま施行日を迎えた事業者には、従前の取扱いが適用されます。これは、国土交通省の温度帯区分改正に関する公表資料で示されている経過措置です。
委託先の冷蔵室について旧区分の説明を受けた場合は、登録時期、対象の冷蔵室、現在の温度表示を分けて確認します。経過措置だけから貨物の保管可否を判断せず、必要な温度条件を委託先と確認します。
確認の記録には、冷蔵室の名称、説明を受けた区分、確認日、対象となる貨物を残します。将来、貨物や保管場所が変わる場合にも、どの前提を確認したかを追いやすくなります。
委託先の温度帯を確認する方法
温度帯の確認では、貨物側で求められる条件と、冷蔵室側の区分・運用を別の欄に置きます。保管中だけでなく、入庫、検品、荷役、出庫の各段階で温度に関する条件があるかも整理します。
貨物に必要な保管温度を条件として整理する
貨物については、必要な保管温度、許容できる変動、保管期間、荷姿、検品時の扱いを整理します。製品名から一般的な温度を推測せず、製品仕様や取引条件として確認できる温度を条件として記録します。
危険物などの特殊貨物を同時に扱う場合は、温度条件と消防上の条件を別に確認します。危険物の確認項目は危険物倉庫とは、外部委託時の整理は危険物保管を外部委託する際の確認事項を参照してください。
冷蔵室の温度表示と運用条件を確認する
委託先には、対象となる冷蔵室の区分、温度表示の方法、温度を確認する頻度、異常時の連絡方法を確認します。保管温度の表示がどの場所の値を示すか、貨物を置く場所と表示器の位置に違いがあるかも確認項目になります。
入出庫や検品の間に貨物が置かれる場所、扉の開閉がある時間帯、繁忙期の作業量も運用条件として確認します。施設設備上の区分と実際の作業条件を分けて整理すると、委託条件の前提を説明しやすくなります。

施設基準と措置の流れ
冷蔵倉庫の施設設備に関する基準を確認する場合も、制度上の措置には段階があります。個別の冷蔵室にどの措置が関係するかは、公開情報だけから判断せず、所管の窓口に確認します。
改善命令から罰則までの順序
倉庫業法第27条には報告徴収と立入検査が定められ、第12条第2項と第15条には改善命令が定められています。改善が行われない場合は、同法第21条に基づく六か月以内の事業停止や登録取消しに至る手順があり、第29条第2項の罰則が関係する場合があります。
この順序を個別の委託先に当てはめて評価せず、確認した事実、所管の判断、法令上の措置を分けます。委託側は、貨物条件と冷蔵室の運用条件を確認し、必要な事項を所管の窓口へ照会します。

よくある質問
冷蔵倉庫は何度以下ですか
冷蔵倉庫の冷蔵室は、常時10℃以下に保たれることが施設設備基準として定められています。根拠は倉庫業法施行規則第3条の11で、確認日は2026年9月5日です。
この基準だけで、すべての貨物に必要な保管温度が決まるわけではありません。貨物ごとの温度条件、荷役時の取扱い、保管期間を分け、対象の冷蔵室の区分と照らします。
SF級は何段階ありますか
現行区分では、SF1級、SF2級、SF3級、SF4級の4段階です。SF1級はマイナス40℃を超えマイナス35℃以下、SF4級はマイナス50℃以下で、確認日は2026年9月5日です。
SF級の範囲は、温度の数字だけでなく「を超え」「以下」の境界も確認します。貨物の条件が境界に近い場合は、どの冷蔵室を使うか、表示する温度と運用条件を委託先に確認します。
旧区分で登録されている倉庫はどうなりますか
2024年4月1日の施行日前に登録を受けている事業者と、申請後に登録未了で施行日を迎えた事業者には従前の取扱いが適用されます。根拠は国土交通省の温度帯区分改正に関する公表資料で、確認日は2026年9月5日です。
登録時の区分だけで現在の貨物条件を判断せず、対象の冷蔵室、現在の温度表示、必要な保管温度を分けて確認します。貨物や保管条件が変わる場合は、変更後の条件を示して確認します。
まとめ
冷蔵室の現行区分は、2024年4月1日からC3級からSF4級までの10区分です。貨物に必要な温度、対象の冷蔵室の区分、温度表示と荷役時の運用を分け、名称だけで委託条件を決めないことが重要です。
温度に関する条件が未確定なら、確定した条件と同じ欄に混ぜず、確認後に見直す事項として記録します。確認する相手と確認日を分けて残すことで、委託条件の変更を追いやすくなります。
温度管理貨物を委託する手順は選び方・比較にまとめています。情報の収録基準と運営方針もあわせてご覧ください。
出典
- 倉庫業法施行規則(昭和三十一年運輸省令第五十九号)(laws.e-gov.go.jp)
- 倉庫業法第三条の登録の基準等に関する告示(平成十四年国土交通省告示第四十三号)(mlit.go.jp)
- 国土交通省「冷蔵倉庫の温度帯区分の細分化」(mlit.go.jp)
著者・監修
依田尚人YDAIコンサルティング株式会社 代表
依田尚人は YDAIコンサルティング株式会社 代表。倉庫業法の登録制度と物流委託の要件整理・費目構造について、国土交通省の登録倉庫事業者一覧等の公開情報を一次ソースまで確認する工程を標準として、本サイトの記事を設計・監修しています。
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