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特定荷主とCLOの確認ポイント|物流管理体制の整理方法

依
依田尚人

著者・監修 ・ YDAIコンサルティング株式会社 代表

8分
目次

特定荷主とCLOを確認するときは、名称だけを先に当てはめず、物流情報と社内の役割を整理することが出発点です。 適用の判断と日常の改善活動を混同しないようにしましょう。

「自社がどの区分に関係するのか」「CLOにどの情報を集めればよいのか」と考える物流・購買担当者もいるでしょう。

この記事では、法令上の区分を自己判定する方法ではなく、確認に必要なデータと役割の整理方法を解説します。

本記事で分かること

  • 適用の確認に向けて集める物流情報
  • CLOを含む役割分担の作り方
  • 計画・報告に備える記録の整え方

結論:特定荷主とCLOを確認する順番(早見表)

特定荷主とCLOとは、物流効率化に関する制度上の区分と物流統括管理者に関する役割を確認するための用語です。

確認する順番整理する情報担当を決める相手
1荷主としての物流量物流・購買
2拠点と貨物の流れ現場・管理
3役割と判断範囲経営・部門責任者
4計画・報告の記録集計・確認担当

物流効率化法には、荷主に関する規定、特定荷主の指定、計画、物流統括管理者、定期報告に関する条文があります(物資の流通の効率化に関する法律第42条・第45条・第46条・第47条・第48条、2026年9月5日確認)。自社に適用されるかどうかは、保有する物流情報と関係機関の案内を踏まえて確認する必要があります。

拠点ごとの情報を集める前に、倉庫委託のRFPの書き方で貨物と委託条件の項目をそろえておくと役立ちます。

物流情報と役割を対応付ける

物流に関する制度の確認は、名称や役職を先に決めるより、情報の出所と集計範囲を明らかにすることから始めます。貨物量、拠点、委託先、受渡しの記録が部門ごとに分かれている場合は、どの情報を誰が保有しているかを一覧にします。範囲の違う数字を一つに集計しないことが、後の確認をしやすくします。

役割分担の表には、情報を作成する人、内容を確認する人、部門間の調整を担う人、最終的な判断を行う人を分けて記載します。CLOという名称を、すべての実務を一人で行う担当と捉える必要はありません。実際の組織と扱う情報に合わせ、連絡経路と代替者を決めることが重要です。

一覧を作った後は、貨物や拠点の追加、委託条件の変更、担当交代があった時点で見直します。前回の集計基準と違いがあれば、変更の理由、確認日、次に確認する人を残します。こうした履歴は、情報の比較を繰り返す際に、同じ前提で見ているかを確かめる助けになります。

適用確認に必要なデータを集める

最初に、貨物の種類、出荷元、納品先、輸送と保管の流れ、拠点ごとの数量を一覧にします。数字だけを集計するのではなく、どの期間、どの拠点、どの貨物を対象にしたかを記録します。情報の作成元が部門ごとに異なる場合は、同じ基準で集計できるかを確認します。

コンテナと貨物流れを台帳に集める図
コンテナと貨物流れを台帳に集める図

適用に関する結論を急がず、未収集の情報と確認先を明記します。集計の根拠が残れば、後で見直すときに対象範囲を再確認できます。

物流統括の役割を分けて考える

CLOという名称を見たときは、物流の全体を見渡す役割と、日常の配車、保管、購買の担当を分けて整理します。一人の担当者に情報を集めるのではなく、情報を作る部門、確認する部門、判断する部門を対応表にします。役割名と個人名を同じ欄にせず、交代時に更新できる形にしましょう。

物流統括の役割と部門を分ける図
物流統括の役割と部門を分ける図

役割表には、判断できる範囲と相談先も記載します。体制がまだ決まっていない場合は、空欄にせず検討中であることと次の確認時期を残します。

計画と報告の対象を整理する

計画や報告に関する情報を確認するときは、同じ一覧で保管情報と輸送情報を混ぜないようにします。例えば、入出庫伝票から取れる事実、予約表から取れる事実、購買部門が持つ発注情報を分けて整理します。どの資料をどの目的で使うかを記録すると、集計の重複を見つけやすくなります。

入出庫伝票と物流計画を分ける図
入出庫伝票と物流計画を分ける図

倉庫委託の入荷予約を整える手順を参照し、受渡し条件の情報も同じ視点で整理すると、部門間の確認が進めやすくなります。

拠点と貨物の情報をつなぐ

複数の拠点がある場合は、拠点名、保管場所、貨物の荷姿、入出庫の頻度、連絡先を一つの対応表にします。拠点ごとに用語が違うと集計時に同じ貨物が別のものとして扱われることがあります。棚札、パレット、入出庫伝票に使うコードを対応表でそろえましょう。

パレットと保管棚を拠点別に整理する図
パレットと保管棚を拠点別に整理する図

拠点情報の変更は、変更日と更新者を残します。古い一覧を消すのではなく、どの版を参照したかが分かるように管理するとよいでしょう。

連絡経路と確認日を記録する

情報に差異が出たときや、資料の対象範囲が不明なときは、問い合わせ先と確認日を記録します。物流部門だけで結論を出さず、購買、現場、管理部門が持つ情報を照合します。確認中の項目にも期限を付けると、次の集計時に見落としにくくなります。

台帳と連絡経路をつなぐ図
台帳と連絡経路をつなぐ図

倉庫管理主任者の役割も参考に、役割名と日常連絡先を別々に整理しましょう。

定期的に見直す仕組みをつくる

物流の流れや拠点の利用方法は変化するため、一覧を一度作って終わりにせず、見直す時期を決めます。見直しでは、貨物の範囲、集計の基準、担当者、参照資料の版を確認します。前回との差異があれば、変更理由と次の対応者を記録します。

物流情報を整理する台帳では、数字を集める欄と、数字の範囲を説明する欄を分けます。数量の集計だけでは、どの拠点、どの期間、どの貨物を含めた数字かが分かりません。データの作成元、集計の単位、確認した人を残すことで、別の担当者が同じ条件で見直せます。

役割の表は、部門名や役職名だけで完成ではありません。問い合わせが来たときに誰が資料を用意し、誰が内容を照合し、誰へ判断を求めるかまで書きます。体制が変わる可能性を考え、個人名の横に役割を記し、更新日を残すと、情報の引継ぎがしやすくなります。

情報を集める作業では、同じ貨物が異なる部門の一覧で別の名称になっていないかを確認します。拠点コード、品目コード、期間の表記が統一されていないと、集計の前に照合が必要になります。対応表を一枚用意して、どの情報をどの基準で取り込んだかを残せば、確認範囲の説明がしやすくなります。

役割分担の見直しは、組織変更のときだけでなく、拠点の追加や委託先の変更があったときにも行います。各部門が更新した情報をいつ統合するか、差異があった場合に誰が確認するかを決めます。集計作業の締切と確認作業の締切を別に設定すると、未確認の数字を確定値として扱うことを避けられます。

集計の前提を引き継ぐためには、対象となる拠点と貨物を明確にし、除外した情報があれば理由も記します。情報の範囲を記録することで、前回と異なる数字が出た場合にも、原因を確認しやすくなります。

情報を更新した時点で、前回から変わった範囲を一行で記録します。拠点、貨物、担当、期間のどれが変わったかを明確にすれば、次の集計で差異を確認しやすくなります。

集計表の更新者と確認者を分けて記すことで、数字を作成した過程と内容を照合した過程を後から確認できます。

部門間の照合日を決めておくと、一覧の更新が別々に進んだ場合にも、情報の差を早めに確認できます。

一覧を共有する際には、確認中の項目と確定した項目を分け、次に確認する担当へ必要な資料を渡せる状態にします。

まとめ

特定荷主とCLOの確認では、物流量、拠点、貨物、役割、計画・報告に関する情報を分けて整理します。区分を自己判定せず、確認範囲と資料の出所を残すことが大切です。

受渡し条件の整理には、倉庫委託の入荷予約を整える手順を活用できます。

よくある質問

Q. 特定荷主かどうかを社内だけで決めてよいですか
自社だけで結論づけず、対象となる物流情報を整理したうえで、関係機関の案内や必要な確認先を踏まえて判断します。
Q. CLOの役割は現場の担当者と同じですか
同じとは限らないため、物流を横断して確認する役割、日常業務の担当、情報を作成する担当を分けて整理します。
Q. 集計表はどのように更新しますか
集計表は、対象期間、拠点、貨物、参照資料、更新日、更新者を記録し、物流の流れが変わったときに見直します。

出典

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