冷凍倉庫で温度逸脱時に確認する項目|連絡と記録の整理
著者・監修 ・ YDAIコンサルティング株式会社 代表
目次
温度逸脱時の対応は、原因を決めつけず、連絡先、記録、出荷判断に必要な情報、再発時の確認方法を事前に分けて整理します。温度に関する記録を見た担当が、貨物の出荷可否や品質を一人で決める形にせず、関係する担当が確認する情報を明らかにします。
温度逸脱時の確認とは、通常と異なる状態が生じた場合に、誰が何を確認し、どの記録を共有するかを定めることです。通常時の温度条件と連絡手順を先に整理しておくと、記録を確認する対象を特定しやすくなります。
| 場面 | 確認する情報 | 連絡・記録の担当 |
|---|---|---|
| 最初の確認 | 対象場所、対象貨物、記録時刻 | 記録を確認した担当 |
| 連絡 | 通知先、連絡時刻、共有する内容 | 連絡窓口 |
| 記録の整理 | 温度記録、入出庫、保管場所 | 記録の管理担当 |
| 次の確認 | 貨物条件、関係者の確認事項 | 関係する担当 |
温度逸脱時に必要な確認を分ける
最初に共有する情報を整理する
最初に共有する情報は、記録が示す対象場所、記録時刻、対象となる温度帯、関係する貨物、保管場所です。温度記録計や記録チャートの名称だけでなく、どの冷凍庫のどの場所に関する記録かを確認します。貨物一覧、棚札・ロケーション表示、入出庫の記録を対応させると、確認する対象を整理できます。
原因や貨物への影響を急いで断定せず、確認できた事実と確認中の事項を分けます。記録の読み取り、機器の状態、保管場所、入出庫の予定など、情報の種類ごとに担当を整理します。

連絡先と連絡順を整理する
連絡先は、記録を確認する担当、保管を担当する窓口、貨物情報を持つ担当、出庫予定を調整する担当に分けます。連絡順は、最初に共有する事実、次に確認する資料、回答を記録する担当という順で表にします。連絡する内容には、対象貨物、対象場所、記録時刻、確認中の事項を含めます。
通常時の連絡先と異常時に確認する連絡先が異なる場合は、別欄にします。連絡が重複したり、回答の記録が分かれたりしないよう、窓口と記録の担当を明らかにします。
記録と判断の条件を確認する
記録として残す内容を確認する
記録には、確認した日時、対象場所、対象貨物、温度記録の内容、入出庫の状況、連絡した担当、回答を残します。通常時の記録と異なる状態に関する記録を分け、どの書面や記録チャートを確認したかを明らかにします。
保管中の記録と、入出庫時の受渡し記録は目的が異なります。両方が関係する場合は、記録の名称、対象期間、確認者を対応させ、情報を一つの文章へ混ぜないようにします。

出荷判断に必要な情報を確認する
出荷の可否や品質に関する判断は、記事の確認表だけで決めません。関係する担当が確認するために、対象貨物、温度条件、記録の対象期間、保管場所、入出庫の状況、連絡の経緯を整理します。必要な情報を一覧にすると、誰がどの記録を確認するかを共有できます。
確認表には、判断を行う担当を指定するのではなく、判断に関係する情報と確認先を記録します。貨物に関する資料、温度条件を示す資料、記録チャートを対応させ、確認した事実と回答を残します。
契約前にそろえる確認欄
通常時の基準を確認する
通常時に確認する温度条件、保管場所、記録の対象、報告の方法、連絡先を表にします。温度条件が貨物ごとに異なる場合は、品名、荷姿、保管期間と対応させます。保冷カーテンや冷凍庫の扉などの設備名は、記録の対象と同じ意味ではないため、保管場所の情報として別欄にします。
通常時の記録をどの頻度で確認し、どの形式で共有するかも整理します。委託する範囲を考える際は、3PLと保管委託の違いも参考になります。
変更時の連絡方法を確認する
貨物の温度条件、保管場所、保管期間、入出庫予定が変わる場合は、変更前後の内容、適用したい日、連絡先を記録します。変更により記録の対象が変わる場合は、通常時の記録表も合わせて見直します。
連絡内容には、対象貨物、対象場所、確認したい記録、回答を受ける担当を記載します。記録と連絡を分けて残すと、変更後に確認すべき項目を整理できます。

委託先と確認手順を共有する
例外時の確認表を準備する
例外時の確認表には、対象場所、対象貨物、記録時刻、最初の連絡先、確認する資料、記録を残す担当を置きます。通常時の連絡表と別にして、異なる状態に関する確認項目を見つけやすくします。未確認の事項は確認先と予定を記録します。
保管の役割や契約の条件を見直す際は、営業倉庫と自家倉庫の違いも確認できます。確認表は、出荷や保管の可否を決めるものではなく、関係する担当が情報を確認する順を共有するための資料です。
確認表は、通常時の温度条件表と対応させます。通常時に使う保管場所の名称、貨物の品名、温度帯、記録の対象、連絡先が同じ形式で記載されていれば、異なる状態に関する記録を見たときに確認対象を特定しやすくなります。
最初の連絡では、分かっている事実と確認中の事項を分けます。対象となる保管場所、記録時刻、貨物の品名、保管期間、入出庫の有無を記載し、原因や影響については確認先を残します。情報の種類ごとに担当を分けると、同じ内容が複数の記録に混ざることを避けられます。
記録の一覧には、確認した日時と確認した担当を残します。温度記録、入出庫記録、連絡記録のそれぞれに、対象貨物と対象期間を記載します。複数の記録を読む場合も、どの記録がどの場所・どの貨物に関するものかを追えます。
貨物の保管条件を確認する場面では、危険物のように容器や資料の情報を対応させることもあります。危険物倉庫とは何かも参照し、貨物情報、保管条件、受渡しの記録を別々の項目として整理します。
連絡を受けた後は、対象品目の予定表を見直します。予定している入出庫、受渡し場所、作業の担当に変更があるかを確認し、変更前後の内容と連絡先を記録します。通常時の予定と異なる作業があれば、通常の表とは別に確認項目を置きます。
確認の結果を記録する際は、回答を受けた日、回答した担当、参照した資料を記載します。記録を一つの文章へまとめず、事実、質問、回答の行を分けることで、次に確認する事項を見つけやすくなります。
確認の対象となる貨物は、品名、荷姿、保管期間、保管場所を同じ行に記載します。対象を一つの名称だけで示すと、同じ品名の別の荷姿や別の保管期間の貨物と混ざることがあります。貨物一覧と棚札・ロケーション表示を対応させ、どの記録を確認するかを特定します。
連絡表には、最初に連絡する窓口と、回答を取りまとめる窓口を分けます。保管の担当、貨物情報を持つ担当、入出庫予定を持つ担当が異なる場合に、各担当へ伝える事項を整理できます。連絡内容は対象貨物と対象期間を付けて記録します。
通常時の温度記録を確認する担当と、例外時の記録を整理する担当が異なる場合もあります。担当ごとの役割を表にして、記録の確認、連絡、回答の保存を分けます。これにより、誰がどの書面を確認するかを共有できます。
確認表を更新した日と、更新内容を伝えた担当を記録します。対象貨物、保管場所、対象期間、連絡先のいずれが変わったかを残すと、通常時の記録表と異なる項目を確認できます。
確認した情報を場面ごとに残すことで、関係者が同じ記録を参照できます。

確認表には、対象貨物、確認する資料、確認した担当、更新日を記載します。貨物一覧、予定表、作業記録の該当行を照合し、変更前後の内容を別の欄に残すと、見落としを減らしやすくなります。未確定の情報には確認予定日を添え、回答を受けた日も記録します。この扱いを、温度逸脱時の確認の関係者間で共有します。
単位、作業範囲、保管場所などの前提が変わったときは、依頼内容と記録を同時に見直します。この見直しを、温度逸脱時の確認の確認項目として表に反映します。
通常と異なる温度記録を確認する場面では、最初に対象となる保管場所、貨物、記録時刻、入出庫の状況を整理します。記録の一部だけを見て原因を決めつけず、確認した記録の範囲と、まだ確認していない事項を分けて残します。対象貨物と記録の対応が分かるようにしておくと、関係者への連絡内容をそろえやすくなります。
連絡の手順は、誰が最初に記録を確認し、誰へ共有し、誰が回答を記録するかを場面ごとに決めます。連絡の時刻、共有した内容、確認を依頼した事項を記す欄を作れば、複数の担当者が同じ情報を参照できます。出荷に関する判断が必要な場合も、判断そのものを急ぐのではなく、確認に使う記録と確認者を整理して伝えます。
記録の整理では、温度記録、保管場所、貨物一覧、入出庫の予定、連絡記録を別々の資料として扱いながら、同じ貨物名や管理番号で結び付けます。通常時の確認方法と変更時の確認方法を分けておけば、例外時にどの記録へ戻るかを確認できます。記録の期間や報告の形式に関する回答は、回答した担当と時点を併記します。
委託前の確認表には、通常時の連絡先だけでなく、予定変更や記録の確認が必要になったときの連絡先も置きます。確認した内容を時系列で残すことで、次に確認する事項と確認済みの事項を区別できます。温度逸脱時の整理は、対応の結論を先に決めるためではなく、関係者が同じ情報を確認するための準備として進めます。
温度逸脱時の確認では、対象貨物、保管場所、確認した時刻、温度記録、連絡先を一つの記録に対応させます。記録計の表示だけを抜き出さず、どの保管場所の出来事かを明確にします。
最初の連絡では、入庫中か保管中か出庫中かを分けて残します。冷凍庫の扉や保冷カーテンに関係する場面は、貨物の受渡し予定と結び付けて確認します。
温度記録計の記録は、確認した担当と参照した資料を対応させます。記録の空白や確認中の箇所は、通常時の記録と混ぜずに別の行にします。
保管場所や入出庫予定が変わる場合は、逸脱時に見る連絡先も更新します。貨物の荷姿と保管場所を同時に記すことで、別の貨物の記録と取り違えにくくなります。
対応の経過は、連絡を受けた時刻、確認した記録、次に確認する担当を順に残します。原因を推測するのではなく、確認できた事実と未確認の事項を分けて扱います。
温度逸脱時の記録は、貨物と保管場所に結び付けて確認を進める資料です。温度記録、受渡し、連絡先を対応させれば、変更後にも参照する行を見つけやすくなります。
まとめ
温度逸脱時の確認では、対象貨物、保管場所、時刻、記録、連絡先を先にそろえます。通常時の情報と変更時の情報を分け、確認できた事実と確認中の事項を整理します。

連絡と記録を場面別に整理すると、関係する担当が確認する情報を共有できます。関連する記事は、選び方・比較から確認できます。
よくある質問
- Q. 温度逸脱時は最初に何を確認しますか
- 対象場所、対象貨物、記録時刻、温度帯、保管場所、入出庫状況を確認し、確認できた事実と確認中の事項を分けて記録します。原因や貨物への影響は、記録だけで決めつけません。
- Q. 連絡先は誰にしますか
- 記録を確認する担当、保管を担当する窓口、貨物情報を持つ担当、出庫予定を調整する担当を整理します。通常時と異なる連絡先がある場合は、場面別の表に記録します。
- Q. 記録はどのように残しますか
- 確認した日時、対象場所、対象貨物、温度記録、入出庫の状況、連絡内容、確認した担当、回答を残します。通常時の記録と異なる状態の記録を分けます。
出典
本記事の出典は に内容を確認しています。
- 1.HACCPに基づく衛生管理のための手引書(mhlw.go.jp)