選び方・比較

冷凍倉庫の温度記録を確認する方法|委託先選定のポイント

依
依田尚人

著者・監修 ・ YDAIコンサルティング株式会社 代表

10分
目次

温度記録は、記録する項目、確認するタイミング、報告の方法、保管する期間を分けて確認します。委託先の比較では、温度計や記録機器の製品名ではなく、貨物の保管条件に対して、どの記録をどの形式で受け取れるかを整理します。

温度記録の確認とは、保管中の状態を把握するために必要な記録と報告の条件を、委託前に整理することです。依頼する側が必要とする記録の対象と、委託先が提供する記録の範囲を、同じ確認表に並べます。

確認項目確認したい内容記録・報告の扱い
記録の対象保管場所、貨物、温度帯対象の対応関係
確認時点通常時、入出庫時、変更時確認する頻度
報告形式、送付先、連絡方法報告する条件
保管保存期間、参照方法、担当記録の保管先

温度記録を選定条件にする考え方

貨物に必要な条件を整理する

貨物ごとに、必要な温度帯、保管期間、入出庫の予定、荷姿を整理します。段ボールとストレッチフィルムで包まれた貨物、パレットに載せる貨物など、荷姿が異なる場合は、記録を確認したい対象と同じ一覧に記載します。温度記録は、貨物情報から切り離して比較しません。

温度条件を示す資料がある場合は、対象品名、資料の版、確認した担当を記録します。委託する範囲を整理する際は、3PLと保管委託の違いも参考になります。

温度記録の確認で、保管場所・温度帯・記録チャートを対応させて、温度記録の対象を決める図
温度記録の確認で、保管場所・温度帯・記録チャートを対応させて、温度記録の対象を決める図

記録の対象を確認する

記録の対象は、どの保管場所のどの温度帯か、どの貨物の保管条件と対応するかを確認します。温度記録計の機種や監視システムを選ぶ記事ではなく、委託先へ確認する対象範囲を整理する記事として、記録の名称、対象場所、記録の単位を表にします。

冷凍庫の扉、保冷カーテン、ラックなど、保管場所の状態を表す言葉がある場合も、記録の対象と混同しません。貨物の保管条件、場所、記録を別の欄にし、どの情報を照合したいかを明らかにします。

記録と報告の条件を確認する

確認するタイミングを整理する

確認するタイミングは、通常の保管中、入庫時、出庫時、予定変更時などの場面に分けます。毎日、週ごと、月ごとといった頻度の表現を使う場合も、どの記録に対する頻度かを記載します。記録を見る担当と、報告を受ける担当も対応させます。

保管中の記録と、入出庫で作る受渡し記録は目的が異なります。記録の種類、確認する場面、確認する担当を表にして、同じ言葉で別の記録を指さないようにします。

温度記録の確認で、トラックバース・冷凍庫の扉・受渡し場所を対応させて、入出庫前後の記録を分ける図
温度記録の確認で、トラックバース・冷凍庫の扉・受渡し場所を対応させて、入出庫前後の記録を分ける図

報告の方法と連絡先を整理する

報告の方法は、報告を受ける担当、送付する形式、報告のきっかけ、連絡先を分けます。記録の写しを受け取るのか、定期的な報告を受けるのか、確認が必要なときに参照するのかを、同じ欄にまとめます。連絡内容には、対象貨物、対象期間、確認したい事項を記載します。

連絡先は、通常時と予定変更時で分けます。温度条件、保管期間、入出庫予定が変わる場合は、どの記録の対象を見直すかを確認します。

比較表にそろえる項目

記録の保管方法を確認する

記録をどこで保管し、どの担当が参照できるかを確認します。保存する期間、記録の形式、参照を依頼する方法を表にします。温度記録そのものだけでなく、対象貨物、保管場所、確認した担当が分かる形で残るかを確認します。

社内で保存する情報と、委託先へ確認する情報を分けます。記録に関する連絡の担当を決め、資料の名称と対象期間を対応させると、必要な記録を探す順を整理できます。

変更時の連絡条件を確認する

貨物の温度条件、保管場所、保管期間、入出庫予定が変わるときは、変更前後の内容、希望時期、連絡先を記録します。どの記録の対象を変更するかを明らかにし、通常時の記録と予定変更時の連絡を別に扱います。

変更内容は、品名、温度帯、期間、保管場所のどれに関わるかを記載します。確認する担当と回答を受けた日を残すと、条件の見直しを追えます。

温度記録の確認で、温度記録計・確認する担当・連絡先を対応させて、記録を読む担当を定める図
温度記録の確認で、温度記録計・確認する担当・連絡先を対応させて、記録を読む担当を定める図

委託先を比較する順番

同じ確認欄で比較する

比較表には、記録の対象、確認時点、報告形式、保存期間、連絡先を同じ欄で並べます。説明が異なる場合は、対象貨物と保管場所に戻り、どの記録を指しているかを確認します。単に「記録あり」と書かれているかではなく、記録の範囲を読みます。

保管条件と契約の役割を考える際は、営業倉庫と自家倉庫の違いも参照できます。温度記録は、委託先の可否や出荷の可否を決める資料ではなく、確認したい情報と報告の条件を整理するための項目です。

温度記録の確認表は、貨物一覧と一緒に作成します。品名、温度条件、保管場所、保管期間、入出庫予定を並べ、その行に記録の対象と報告の方法を記載します。記録だけを別の一覧で管理すると、どの貨物について確認する記録かを読み取りにくくなります。

対象場所の表記は、委託先が使う保管場所の名称と対応させます。冷凍庫、ラック、保管区画などの言葉があっても、貨物一覧で同じ場所を識別できるようにします。名称が変更された場合は、記録表と貨物一覧の両方を見直します。

確認するタイミングについては、通常時、入庫、出庫、予定変更の場面を分けます。例えば、入庫時に確認する受渡し記録と、保管中に確認する温度記録は別の行へ置きます。記録の種類、対象期間、確認する担当を対応させると、確認する範囲を伝えやすくなります。

報告を受ける際は、対象貨物、対象期間、記録の形式、質問事項を示します。報告を送る担当と受ける担当が異なる場合は、両方の窓口を記載します。記録の写しを受け取る場合も、どの期間・どの保管場所の記録かを確認します。

記録を保存する方法は、保存場所だけでなく、参照する手順も整理します。必要なときに誰が確認を依頼し、どの記録を参照するかを表にします。記録の内容を確認する担当と、貨物の情報を持つ担当を分けておけば、問い合わせの対象を明らかにできます。

温度管理が必要な貨物には、危険物のように保管条件を事前に確認する場面もあります。特殊貨物に関する保管の考え方は、危険物倉庫とは何かも参照できます。貨物の種類にかかわらず、保管条件、記録、受渡しの情報を対応させることが重要です。

記録の確認を依頼する際は、記録の対象期間を明確にします。保管開始から現在までの記録なのか、特定の入出庫予定に関係する期間なのかを記載し、対象貨物と保管場所を対応させます。期間の表記が異なる記録は別の行にします。

報告の形式は、記録を送ることと、記録の内容を説明することを分けて整理します。どの資料を共有するか、誰が受け取るか、質問がある場合に誰へ連絡するかを記録します。連絡の窓口と記録の保管場所を対応させると、確認の順を追えます。

比較表は、記録の有無だけで作りません。対象場所、対象貨物、確認時点、報告形式、保存期間、連絡先を横に並べます。記載がない項目は確認先と予定日を残し、確認済みの項目と区別します。これにより、委託先ごとの説明を同じ観点で読み比べられます。

確認した記録の一覧には、記録を作成した日、対象期間、確認した担当、連絡先を記載します。記録の形式が複数ある場合は、同じ対象貨物について別の行にし、どの資料を参照するかを明確にします。予定変更により保管場所や期間が変わったときは、対応する記録の行も見直します。

同じ確認欄を使うことで、記録と報告の条件を継続して確認できます。

温度記録の確認で、記録の対象・確認時点・資料名を対応させて、温度記録の参照先を残す図
温度記録の確認で、記録の対象・確認時点・資料名を対応させて、温度記録の参照先を残す図

確認表には、対象貨物、確認する資料、確認した担当、更新日を記載します。貨物一覧、予定表、作業記録の該当行を照合し、変更前後の内容を別の欄に残すと、見落としを減らしやすくなります。未確定の情報には確認予定日を添え、回答を受けた日も記録します。この扱いを、冷凍倉庫の温度記録の関係者間で共有します。

単位、作業範囲、保管場所などの前提が変わったときは、依頼内容と記録を同時に見直します。この見直しを、冷凍倉庫の温度記録の確認項目として表に反映します。

温度記録を選定条件として整理する場合は、どの貨物、保管場所、時間帯の記録を確認したいかを先に決めます。記録の形式だけを比較するのではなく、貨物一覧と対応させ、入庫中・保管中・出庫前のどの場面に関する記録かを分けます。委託先へ確認する項目と社内で参照する項目を同じ表に置くと、質問の範囲を共有しやすくなります。

確認するタイミングは、通常の保管時、入出庫の前後、予定が変わったときなど、作業予定と結び付けて記します。報告が必要になる場面には、受け取る担当、連絡方法、確認した内容を残す場所を設定します。記録に不足が見つかったときも、原因を決めつけるのではなく、対象期間、対象貨物、確認した記録を整理して確認を進めます。

保管方法の確認では、記録の保存先、参照する担当、記録と貨物を結び付ける名称を確認します。複数の温度条件がある貨物は、同じ表の一行にまとめず、条件ごとに行を分けると、報告の対象を読み分けられます。記録を受け取る頻度や形式について回答を得た場合は、回答時点と確認者も記載します。

比較表の最後には、変更時の連絡条件を残します。品名、保管場所、入出庫予定、連絡先のどれが変わったときに記録を見直すかを整理しておけば、通常時の確認と例外時の確認を混同しにくくなります。温度記録は機器の紹介ではなく、委託前に確認する情報と連絡の条件として扱うと、選定の観点をそろえられます。

冷凍倉庫の温度記録は、保管場所、温度帯、対象貨物、記録計、確認する担当を対応させて読みます。記録チャートがある場合は、どの場所の保管条件に関する資料かを一覧で区別します。

入庫前後の記録は、受渡し場所と保管場所を分けて確認します。トラックバースでの受渡しと冷凍庫の扉の内側での保管を同じ行にしないと、参照する記録を追いやすくなります。

温度記録計の確認は、記録を読む担当と連絡を受ける担当を分けて残します。計器の表示値を図に書くのではなく、記録の対象、確認時点、資料名を対応させます。

保管場所や温度条件が変更された場合は、変更前後の記録の参照先を別欄にします。対象貨物の荷姿も併せて記すと、同じ場所の別の荷物と混同しにくくなります。

記録が見当たらない箇所は、確認する資料と問い合わせ先を示します。回答を受けた後に記録の行へ戻すことで、通常時の記録と確認中の内容を分けられます。

温度記録の確認表は、冷凍貨物と保管場所を対応させる資料です。記録計、記録チャート、受渡しの条件を並べることで、参照すべき資料を整理できます。

まとめ

冷凍倉庫の温度記録では、対象場所、温度帯、貨物、報告方法を対応させます。通常時と予定変更時の連絡を分け、確認する記録と担当を同じ表で管理します。

温度記録の確認で、記録計・記録チャート・保管場所を対応させて、温度記録を貨物へ対応させる図
温度記録の確認で、記録計・記録チャート・保管場所を対応させて、温度記録を貨物へ対応させる図

記録と報告の条件を同じ表で確認すると、委託先へ聞く項目を整理できます。関連する記事は、選び方・比較から確認できます。

よくある質問

Q. 温度記録は何を確認しますか
記録の対象となる保管場所と温度帯、対象貨物との対応、確認するタイミング、報告形式、保存期間、連絡先を確認します。機器の製品名ではなく、委託先が確認できる記録の範囲を整理します。
Q. 報告方法は事前に決めますか
事前に確認します。報告を受ける担当、送付する形式、報告のきっかけ、対象貨物、対象期間、連絡先を記録し、通常時と予定変更時の連絡を分けます。
Q. 条件変更はどう共有しますか
変更前後の温度条件、保管場所、保管期間、入出庫予定を記録し、どの記録の対象を見直すかを関係する担当へ伝えます。確認した日と回答を残します。

出典

本記事の出典は に内容を確認しています。

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